近年、さまざまなジャンルで「AI技術」を活用したツールやシステムが導入されています。そんな”AI”ですが、現在は「音楽業界」にも進出し始めています。

これまでは、人の力と楽曲制作ツールのみで音楽を形成してきましたが、AIの導入により飛躍的に業界が進化を遂げています。そこで本記事では、今話題となっている「AI音楽」について深堀りしていくとともに、AI音楽に関する便利ツールも紹介していきます。ぜひ、最後までご覧いただき「AI×音楽」の世界を理解していきましょう!

目次

Part 1. AI音楽とは?

はじめに「AI音楽とは?」について詳しく解説していきます。AI音楽というのは、AIによって作られた音楽を指した言葉です。つまり、作曲や作詞、編曲など、楽曲制作における工程を「音楽生成AI」と呼ばれるシステムを利用して完成した音源であるということになります。

もちろん、人の手を加える場面もありますが、基本的にはAIが独自のアルゴリズムを使って自動でオリジナルの音楽を形成します。現在では、AIで作曲できるツールが数々リリースされており、あらかじめ用意されている「音楽ジャンル」や「テンポ」などを選択するだけで、楽曲が完成するツールも実在します。

さらに、歌詞の入力や具体的なテキスト指示で音楽生成をするツールもあり、作曲家とAIが協力して新たな楽曲を生み出すことも可能となっています。上記のことから、AI音楽というのは、必ずしも全てが人工知能で作られるものではなく、人との共存で成り立っている最新の技術であると言えます。

Part 2. AIで生成可能な音楽要素

楽曲制作には、一般的な音楽理論に加え「音楽要素」というものが必要不可欠です。当然、AI音楽にもその要素は含まれており、本章ではAIで生成可能な音楽要素をいくつか紹介していきます。

Media.io-AI音楽生成

その音楽要素とは下記の3つです。

  • スケール(音階)
  • コード(和音)
  • メロディ(旋律)

作曲経験のある方はお気付きかもしれませんが、上記の音楽要素は楽曲制作における基本的な要素となります。
つまり、これまで楽曲制作に携わる人が積み上げてきた重要な音楽要素が、AIにもしっかりと搭載されているということです。音楽関連の知識がない方も、以下で一つずつ詳しく見ていき、理解を深めていきましょう!

スケール(音階)

楽曲制作における「スケール(音階)」とは、曲のベースとなる音の集まりを指した音楽用語です。
つまり、スケールを定めることで、作りたい曲の”軸音程”ができあがるため、まとまりのある「メロディ」や「伴奏」の形成が可能となります。

スケールは、7音や5音といった音の集まりで作るのが一般的であり、世の中にあるほぼ全ての楽曲がスケールに基づいて作曲されています。そして、AI音楽にもスケールは適用されており、高度なアルゴリズムで音楽情報を収集し、新たな音楽を生み出しています。

コード(和音)

楽曲制作における「コード(和音)」とは、複数の音が重なった状態のことを指す音楽用語です。伴奏の基本となるのがこの「コード」であり、コードの流れをあらわす言葉に“”コード進行”という用語もあります。

また、コードと反対の意味をもつ「単音」という用語もあり、こちらは“単一の音”となります。作曲によく使われるコードとしては「3和音」と「4和音」があり、同時に3つまたは4つの音を奏でる際に用いられています。AI音楽にも「コード」は活用されており、自動でコードが生成されるツールや生成前に設定できるツールまで幅広く登場しています。

メロディ(旋律)

楽曲制作における「メロディ(旋律)」とは、聞いた人が直感的に感じられる音のことであり、曲の「全体像」を指す音楽用語です。つまり、前述した”スケール”や”コード”など、全てが合わさった「音の集合体」であると言えるでしょう。

例えば、あなたの好きな曲を、つい鼻歌で歌ってしまうとしましょう。その鼻歌で奏でている音楽こそが「メロディ」ということになります。 当然、AI音楽にもメロディ要素はなくてはならない存在であり、AIによって生成された音楽も素敵なメロディを奏でてくれますよ!

Part 3. AIが自動生成できる音楽の種類

続いて本章では、AIが自動生成できる「音楽の種類」について紹介していきます。ここで言う音楽の種類とは「最終的にどのようなシーンで活用できるのか」に焦点をあてた内容となっています。

今回紹介・解説する音楽の種類は下記の3つです。

  • BGM・SE
  • 歌唱曲
  • ソロミュージック

現在、AI音楽は日々進化しており、音楽業界全体への汎用性が非常に高いとされています。そのため、AIを導入するクリエイターも増加傾向にあり、それに伴いさまざまな音楽の種類を生成できるようにアップデートされています。
それでは以下で、内容を詳しく見ていきましょう!

BGM・SE

AI音楽は「BGM・SE」の生成が可能です。「BGM」とは、バック・グランド・ミュージックの頭文字をとった音楽用語であり、おもに動画やスライドショーなどで流れる曲のことを言います。BGMを上手く活用すれば、映像の雰囲気作りに役立つため、非常に重宝される音楽であると言えるでしょう。

また「SE」は、いわゆる”効果音”のことであり、瞬間的な音を表現したい場合に活用されます。AIで「BGM」や「SE」を生成すると、これまで誰も使ってこなかった音が手に入りますので、オリジナリティの溢れるコンテンツを作り上げられるでしょう!

歌唱曲

「歌唱曲」もAI音楽で作り出すことが可能です。歌唱曲とは、曲と歌詞、そして歌い手がいる楽曲のことであり、普段あなたが聴いているアーティストの曲もその一種です。現在は、歌詞を入力するだけで作曲ができるAIツールも登場しており、完成した曲へのボーカル挿入も簡単にできるようになりました。

ソロミュージック

最後に紹介する音楽の種類は「ソロミュージック」です。ソロミュージックとは、ボーカルがいない、つまり歌詞のないメロディ単体の楽曲のことを言います。

例としては「クラブミュージック」といった”DJ”が観客を沸かせるような音楽が挙げられます。ソロミュージックも、AIを活用すれば簡単に生成が可能であり、唯一無二の本格的な音源を手に入れられますよ!

Part 4. AI音楽生成のメリット・デメリット

AIを用いて音楽を生成するとどのようなメリット・デメリットがあるのでしょうか。この章では、AIで音楽を生成するメリットとデメリットについて、2つずつ解説していきます。なお、ここで紹介するメリットやデメリットは必ずしも起きるという訳ではなく、使用するツールによってもルールや、制限、創造性も異なるため、あくまで、一般論として解説している点に注意してください。

メリット①、作曲効率の向上

AIによって音楽を生成することで、本来必要だった工程や、考える時間などが短縮でき、音楽を作る、あるいは作曲する効率が上昇するでしょう。

例えば通常の場合、作曲だけでも短くて数日、長ければ半年以上かかる場合もあります。
一方でAI作曲ツールを使用すれば、早ければ数分で作曲が完了できます。また、音楽の知識や経験が無い方でも、音楽生成AIを使うことで、イメージ通りの音楽作りが可能でしょう。この点も、学習に必要な時間などを加味すると、大幅な効率上昇が見込めると評価できます。

メリット②、コストの削減

作詞や作曲を外注する場合、安くて数万円、プロに任せる場合は、数十万円から200万円近くということもあります。対して、音楽生成AIを使用すれば、無料、もしくはサービスの使用量のみで作詞作曲できるでしょう。
もちろん後述するとおり、メリットばかりではありませんが、コストパフォーマンスの高さは大きなメリットと言えるでしょう。

デメリット①、オリジナリティが出しづらい

オリジナリティが出しづらい点が懸念材料です。AI音楽生成に限らず、現在主流のジェネレーティブ(生成)AIは、基本的に既存の作品やデータを学習し、指示に従って再構築する形で新たな作品を生み出しています。ある楽曲に、意図せず似過ぎてしまったり、表現の幅が限定され“つまらない音楽”になってしまう可能性も否定できません。

ただし、人間の創造性というのも、基本的には同じ仕組みであり、脳内にため込んだ大量のデータから再構築してアウトプットするという捉え方が可能です。今後ますます、音楽生成AIも進化していく中で、人間との違いは、更に詰まっていくことが予想されるため、心配しすぎる必要はない。というのが筆者の見解です。

デメリット②、成長しづらい

作成者自身が成長しづらいという点が2つ目のデメリットです。もともと、作詞、作曲ができる人などいません。多くの時間をかけて試行錯誤や学習を繰り返していく中で、徐々に技術を身につけていくものです。しかし、最初から便利なAIに任せきりになることで、音楽家としての成長の機会が奪われるという捉え方もできます。

Part 5. AIで音楽生成は誰でも簡単にできる?

実際に、AIを使った音楽生成が簡単にできるのか疑問に感じている方も多いのではないでしょうか?結論として、ツール選びを間違わなければ、AIによる音楽生成は誰でも簡単にできます!この章では、もっともおすすめの音楽生成AI「Media.io」を使った具体的な方法について紹介していきます。

Media.ioとは

「Media.io」は、オーディオ、ビデオ、画像に対して、様々な処理ができるオールインワン処理オンラインツールです。非常に多くの機能が、それぞれが高い質で搭載されており、オーディオツールの一部として無料で使用できる「AI作曲機能」が用意されています。

後ほど具体的な操作方法は紹介しますが、簡単な指示とマウス操作だけでイメージ通りの音楽が生成できるため、まさに「誰でも簡単に音楽が生成できるツール」と言えるでしょう。生成された音楽はロイヤリティフリーであり、商用・非商用を問わず、いつでも使用できる点も魅力です。

大量の音楽データセットを学習させた深層ニューラルネットワークにより、多種多様なジャンル/スタイルを持った音楽が生成できます。必ずあなたのイメージに合った音楽が生成できるはずですよ!

Media.io-AI音楽生成

Media.ioを使って音楽を自動生成する方法

早速ここで、Media.ioを使った音楽の自動生成にチャレンジしてみましょう。一緒に手を動かすことで、今後も迷わず音楽をいつでも生成できるようになります。面倒かもしれませんが、一度この機会に下記のステップバイステップを読み進めながら実際に音楽を生成してみてくださいね!

Step1、Media.ioにアクセス

まずブラウザから、Media.ioにアクセスします。Media.ioは、面倒なインストールも必要無く、ブックマークしておけばスマホ・PC・タブレットなど使用デバイスや、場所を問わず使用できる点も大きな魅力です!

Step2、AI作曲機能にアクセス
Media.io-AI音楽生成

画面上部のメニューから、[オンラインツール]⇒[オーディオツール]⇒[【無料】AI作曲]と進みます。

Media.io-AI音楽生成

[無料で作曲する]をクリックして、作曲機能を開きましょう。

Step3、設定
Media.io-AI音楽生成

「設定」と言っても難しい操作は必要ありません。「Mood」「Style」「Length」をそれぞれマウス操作で、決定してきましょう。Moodは音楽のムード、Styleはスタイル、Lengthは秒数を示しています。今必要な音楽、生成したい音楽をイメージしながら選択していってください!

Step4、生成
Media.io-AI音楽生成

[Create Music]をクリックして、音楽を生成しましょう!

すぐに、音楽が生成されます。再生ボタンをクリックしてプレビューしてみましょう。AI音楽生成機能は、同じ条件で音楽を生成しても毎回異なる音楽が自動生成されます。気に入った音楽が生成されるまで上記の過程を繰り返しましょう!

Step5、保存
Media.io-AI音楽生成

気に入った音楽が生成できたら、[保存ボタン]をクリックして、音楽をデバイスに保存します。

AI音楽生成を活用して効率的に音楽を作ろう!

この記事では、AI音楽について、生成方法や、生成できる音楽の種類、AI音楽生成を使用するメリット・デメリットなどについて解説しました。AI音楽生成は、作曲や、動画編集時のBGMなど多くのシーンで役立ちます。ぜひ活用して、あなたのクリエイティブライフをより充実したものにしてくださいね!
また、最後に紹介したMedia.ioは、誰でも簡単に音楽が生成できる「音楽生成」機能の他にも、動画変換、動画圧縮、ボーカルリムーバー、ノイズ除去、画像高画質化、AIアバター作成、TikTokダウンロードなど、実に様々な機能が搭載されたオールインワンツールです。あらゆるシーンで役立ってくれるサイトですので、ぜひブックマークして、いざという時に役立ててくださいね!

田中 菜月
田中 菜月 Jan 09, 24

画像高画質化
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